TeamのラインナップのなかでZeusシリーズは特別なOCプロダクトだ。「ちょっと上のクロックを試してみたい」というような遊び心のあるDIYユーザーに向けた製品といえる。
今回はこのZeusシリーズのDDR3-2133 4GBの2枚セット(TZRD38G2133HC11ADC01)を試してみたい。ヒートシンクはシンプルなローハイトのもの、PCBはブラックが採用されている。ICチップは上部から見ると片面実装ということがわかる。
製品スペック | |
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メーカー | Team |
型番 | TZRD38G2133HC11ADC01 |
容量 | 4GB×2 |
クロック | DDR3-2133 |
タイミング | CL11-11-11-31 |
電圧 | 1.65V |
過去にはスペック以上の耐性があるメモリが市場に出回ることがあったが、現在はメモリのマージンがなくなってきている。これはチップレベルでの耐性の選別ができるようになり、メモリ製品のスペックが細分化されてきたのが原因だ。またPC用DRAMを供給していたElpida社の倒産は記憶に新しいが、メモリチップ業界の再編がすすみ、ハイエンドメモリ製品には同一メーカーのものが使用されることが多いためともいえる。
テスト環境 | |
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マザーボード | GIGABYTE Z97X-UD3H |
CPU | Intel Pentium G3258 |
CPUクーラー | REEVEN HANS (RC-1205) |
メモリ | Team Zeus TZRD38G2133HC11ADC01 (DDR3-2133 4GB×2) |
電源 | CoolerMaster Silent Pro 1000W |
SSD | INTEL 510 Series 120GB |
CPUはPentium G3258を使用した。このCPUは安価でかつ倍率変更が可能なモデルで手軽にオーバークロックを楽しむことができる。またINTELの安価なCPUの場合、メモリの対応がDDR3-1333やDDR3-1600までだったりするが、このCPUはかなり上のクロックも動作可能となっている。
メモリのクロックをアップさせるには、メモリのクロック性能だけでは十分ではない。
CPUに内蔵されているメモリコントローラーの耐性、そしてマザーボード側のメモリクロック耐性が関わってくる。特にCPU側の耐性は重要な要素となる。マザーボード側はBIOSの具合によってもクロック耐性が変わってくるので、発売後、何度かBIOSを更新しているモデルのほうが扱いやすいことが多い。発売後にあまりBIOSが更新されてないモデルはメモリに対してあまり修正を行っていないともいえる。
マザーボードはZ97チップセットのモデルを選んでいる。実際はH97などのモデルでもCPUのOCは可能だ。でもメモリはZ97でないとOCすることができないので注意が必要だ。
パーツの耐性が揃ってはじめて上位のクロックでの動作が可能となる。そのため、ただ当てずっぽうにパーツを選んではパフォーマンスをアップさせることはできない。今回のパーツ構成を参考にして性能を発揮できるものを選んでほしい。
GIGABYTEのZ97エントリーマザーボードZ97X-UD3Hを使用している。BIOSはUEFIとClassicの2つのモードがある。今回はUEFIモードで設定を行っている。