INTEL第4世代Coreプロセッサ、Haswellのオーバークロックについてポイントをまとめてみた。
CPU倍率
Haswellの製品群には、第3世代のIvy Bridgeと同じように、倍率可変のKシリーズと、一般の倍率固定の製品が存在する。
KシリーズはPC DIY市場向けとしてオーバークロックが可能な製品で、Intelの発表では倍率は80倍までセッティング可能となっている。Ivy Bridgeは最大63倍までだったので、最大倍率は上がったことになるが、この変更は極冷オーバークロッキングを行わない限り関係ない値だろう。
Kシリーズの場合、基本的にCPU倍率を変更するだけでOCができるのは、いままでと変わりない。CPUクロックは以下の掛算で決定される。
CPU動作クロック=ベースクロック×CPU倍率
ベースクロックはデフォルトで100MHzなので、倍率を40にすれば動作クロックは4.0GHz、45にすれば4.5GHzとなる。
CPUベースクロック(BCLK)
インテル第2世代のSandy Bridge、第3世代のIvy BridgeのメインストリームLGA1155製品では、ベースクロックの変更はほぼできない。Ivy BridgeではデフォルトのBCLK=100MHzから5~7MHzはアップできたが、OCにおいては微調整程度にしかなからなかった。そのため、基本的にOCは倍率変更で行うしかなく、KシリーズのCPUは必須だった。
だが今回のHaswellではベースクロックの変更が可能となっている。100MHzに対して、1.25倍、1.67倍の倍率がサポートされている。これはBIOS上「CPU Base Clock Strap」として設定項目がある(マザーボードメーカーにより多少表記は異なる)。
たとえば1.25倍の場合、BCLKが125固定という意味ではなく、125から前後にマージンがあるので、実際はある程度細かく設定が可能となっている。
倍率変更によるOCではメモリなど他のクロックへの影響や、各コントローラーへの負荷の増大はないが、ベースクロックのOCの場合は、様々な影響が出てくる。